ABOUT OcciGabiオチガビワイナリーについて

OcciGabi Wineryとはどんなワイナリーか

 私共のOcciGabi Wineryは現在日本中に5はあるが10は無いと言われる「まともなワイナリー」のトップクラスを自認しております。
「まともなワイナリー」の定義とは、外国の液体や生食用ぶどうを一切使用せず、醸造蔵のまわりをワイン専用ぶどう畑で取り囲んだワイナリーのことです。私共ではすべてが揃っております。長期熟成型の設備が合理的に配置された充分に広い地下醸造・貯蔵空間、全敷地を展望するレストラン、札幌・小樽の山々を遠望する試飲カウンター、建物を取り囲む大きな西洋庭園、そして以上すべてを包み込むようにレイアウトされた広大なワインぶどう畑等々。
 先日CaliforniaはNapa在住の二人の女性が来訪しましたが、「まるでナパに居るみたい」と言って長時間私共と話し合って行かれました。皆さん、是非お訪ねください。

落 希一郎のワイン作り人生

我が国のワイン作り現況

 後世、2019年が「日本ワイン誕生」の年と記録されるでしょう。それ程、今迄の国内ワイン製造事情はひどいものでした。殆んどすべてがウソ。同列に比較するのは何ですが、海塩やハチミツの世界にとても似ていました。あれも全くのウソです。日本の通貨たる円が非常に強く、どこかの二流ワイン生産国で調達すれば10円もせずに1本分のワインが手に入ります。それを大きな容器で輸入して日本国内でビンに詰めて「国産ワイン」、「自社製造ワイン」と記してもいいですよという法律が今迄ありました。このことが諸悪の根源でした。
 しかし因果応報というべきでしょうか。そのように原材料生産(ワイン用ぶどう栽培)を重要視しないような国は、田舎の経済が破綻します。日本の田舎(地方)を元気にするには本物作りに回帰するより方法がないのです。
 現在、国を挙げて「地方創生」の大合唱ですが、何のことはない、要するに付加価値の高い本物作りをして、若い人々の意味ある働き口を地方に沢山作り出し、地方を活性化しましょう、ということです。そしてそれを手始めにワインでやってみましょうという訳で、現在300あるワイン製造屋さんの9割以上がとても困ってしまうような(と言うよりは正常化しなければいけないような)「新ワイン法」が施行されました。(2018年10月30日)。そしてそれを追いかけるかのうように、TPP(環太平洋貿易連携協定、2018年12月30日)やEPA(日欧貿易連携協定、2019年2月1日)が始動しました。お分かりですね。以上2つの自由貿易協定(関税を全く無くする運動)ゆえに、その「地ならし」として「新ワイン法」が施行されたのです。貿易相手の諸外国にはワイン生産国が多く、それまでの日本の方式は許されるハズもありません。まともな「新ワイン法」が生まれたのは、ですから外圧ゆえにです。ワイン製造業界では、結果2019年は大混乱の年でした。しかも加えて丁度その1年後、2020年々頭にコロナ・パンデミックです。飲食・宿泊・旅行・大規模行事等々と軒並みに自粛することとなり、需要も激減してワイン業界は大荒れに荒れています。
 面白いもので、ワイン作りの大きな柱ともいうべき「ワインぶどう栽培」はどのようなパンデミックとも全く無縁の純粋農業です。それどころかパンデミック終焉の兆しが見えた時、真っ先に人々は田園に回帰することでしょう。その時、私のもうひとつの宿願も叶えられそうです。この世から、「歴史や伝統」を演出すべく「不潔な環境」でワイン作りをしている振りをしていた自称「自然派」が、コロナの教訓ゆえに駆逐される日々がやって来ると思います。

  • 代表取締役 落  雅美
  • 専務取締役 落  希一郎