philosophy

落 希一郎(おち きいちろう)
株式会社OcciGabi Winery 専務取締役

1948年鹿児島川内市生まれ。
北海道岩見沢高校卒業、東京外国語大学英米科中退。
叔父である北海道ワイン創業者、
嶌村彰禧氏の勧めでワインの勉強をすべく西ドイツ国立学校に入学。
1976年同校卒業。ドイツ国家資格Weinbautechniker(ワイン ......

国産のワイン用ぶどうから造られる日本ワインは全体の1%

皆さんご存知でしょうか、日本で製造されているワインの8割以上が、原料に輸入品のブドウ濃縮果汁を使っているか、輸入ワインそのものを瓶詰しているだけという現実を。2016年11月に国税庁より公表された調査結果によれば、国産ブドウのみを原料とする日本ワインは全体の18.4%に留まるとのことです。さらにその中でも、生食用品種ではなく、ワイン用ぶどうである西洋系ワイン専用品種(ヴィティス・ヴィニフェラ)から造られたワインは、全体の1%という惨状です。日本のワイン業界には、そのような不都合な真実から目を背けてきた歴史があります。
私は、ワインは農産物なのであって、決して原材料を他から調達し大量生産するような工業製品ではないと思っています。ワイン造りの基本は、ブドウ造りという農作業なのです。そして、そのブドウは西洋系ワイン専用品種でなければならない、との信念を持っています。

どうしても、西洋系ワイン専用品種のみを原料とする国産のワインを造りたいとの思い

私自身のワイン作りの人生は曲折の多いものでした。20代半ばで西ドイツの国立ワイン学校に学び、ウィーン郊外オーストリアの国立醸造所でも研修を受けました。帰国後は叔父である嶌村彰禧氏と共に北海道ワインの創業に参画、1977年に彼の地より持ち帰った40の西洋系ワイン専用品種を北海道中央部にある浦臼町で育てました。その後、1988年からは長野県北部にあるワイナリーの立ち上げに従事しましたが、経営者とワインに対する考え方が合わず、職を辞しました。
どうしても、西洋系ワイン専用品種のみを原料とする国産のワインを造りたいとの思いから、1991年カーブドッチ(Cave d'Occi Winery)を起業、22年間、新潟市の砂地で、主にフランス・ボルドー地方の主力品種であるカベルネ・ソーヴィニョン等のぶどう作りに精を出しました。恐らく、カーブドッチは、日本で最初の国産の西洋系ワイン専用品種のみを原料とするワインに特化したブッティク・ワイナリーであろうと思います。

世界有数のワイン地帯となる可能性を秘めた余市のテロワール

新潟でのカーブドッチの事業が一区切りする中、私の約40年にわたるワイン造り、その集大成として世界に通用する日本ワインを作りたい、そんな思いがふつふつと湧いてきました。その為の最適地は何処か。その答えは意外と簡単でした。ドイツより帰国して30年の間に、私の持ち帰った西洋系ワイン専用品種が一番栄えているところ、それが余市町でした。余市の町は、古くから漁業と果物作りで栄えてきました。大きな日本海の暖流は、この地に海の幸をもたらすと共に、果実の栽培にとって大切な温和な気候も与えてくれたのです。りんご、食べるぶどう、さくらんぼ、プルーン等に加え、既に西洋系ワイン専用ぶどうが生垣のような栽培法で作られ、総面積は120ヘクタール、これは実は、日本一の数字なのです。また、近年の温暖化による気温の上昇と、本州での最大の悩みである梅雨と台風の影響が少ないことを考慮すれば、長期的に見て日本一どころか、世界有数のワイン地帯作りのベースとして誠に申し分ありません。

パートナーとの出会いと、ワイン人生を賭けた最後のチャレンジ

余市町なら世界に挑戦できる日本ワインができるかもしれない、しかしながら新たにワイナリーを創業するのは、年齢的・資金的にリスクが大きすぎるのではないか。
人生の残りをどうすべきか思い悩んでいた時に、妻の雅美に出会いました。雅美は、彼女の人生と全財産を、私に託しました。共に闘う同志に対する尊敬の念と、彼女の支えに対する感謝から、新しいワイナリーを“オチガビ”としました。我々は、ここ余市で日本一のブティック・ワイナリーになるべく日々奮闘しています。
私共のワイナリーが単なる企業活動に終わるとは思えません。第2のナパ・バレーを目指し、世界有数のワイン用ぶどう地帯、余市に於いて、覇を競いながら美しいワイナリー作りにいそしむ。町をあげての大きなうねりが今始まっています。
落 希一郎
(おち きいちろう)
株式会社OcciGabi Winery 専務取締役
1948年鹿児島川内市生まれ。北海道岩見沢高校卒業、東京外国語大学英米科中退。叔父である北海道ワイン創業者、嶌村彰禧氏の勧めでワインの勉強をすべく西ドイツ国立学校に入学。1976年同校卒業。ドイツ国家資格Weinbautechniker(ワイン栽培醸造士)取得。帰国後、北海道や長野でワイン事業に従事。1991年新潟県巻町にてワイナリー・カーブドッチ(Cave d'Occi Winery)を創業。年間40万人を集めるワイナリー・リゾートを作り上げた。2012年に同事業を後継に譲り退職。2013年北海道余市でオチガビ・ワイナリーを創業、現在に至る。
落 希一郎
(おち きいちろう)
株式会社OcciGabi Winery 専務取締役

1948年鹿児島川内市生まれ。 北海道岩見沢高校卒業、東京外国語大学英米科中退。 叔父である北海道ワイン創業者、嶌村彰禧氏の勧めでワインの勉強をすべく西ドイツ国立学校に入学。 1976年同校卒業。ドイツ国家資格Weinbautechniker(ワイン栽培醸造士)取得。 帰国後、北海道や長野でワイン事業に従事。 1991年新潟県巻町にてワイナリー・カーブドッチ(Cave d'Occi Winery)を創業。 年間40万人を集めるワイナリー・リゾートを作り上げた。 2012年に同事業を後継に譲り退職。 2013年北海道余市でオチガビ・ワイナリーを創業、現在に至る。