165.私の北海道再生論

2019/06/30

  地元北海道新聞が特集した、「新知事に注文」シリーズの第7回 (5月5日朝刊第2面)が強く心に残っています。「里山資本主義」の藻谷浩介氏が北海道庁の政治を痛烈に批判したからです。
  藻谷氏曰く、これからは農林・国際観光の時代なのに、しかも個別には市町村単位で全国トップレベルの成功を収めているのに、そうしたところほど道庁を頼みにしていない。エネルギー政策も風力・地熱など再生エネルギーの宝庫なのに、原発に配慮して積極策をとろうとしない。中心都市札幌への極度の人口集中ゆえ、少子化が急速に進んでいる。もう令和の時代なのにひと時代跨(また)いだ昭和のままの事なかれ主義の発想で動いている、とまで酷評しています。
  私も北海道に帰り来て「ワイナリー里山資本主義的」なことをしていて痛感もし、それ故常々道庁とは対立して来ましたから、彼の論理はスルリと喉を通りました。
  要は北海道大学の改革が急務ということでしょう。首都東京から見ると単に一地方大学に過ぎないのに、旧帝大と「北の東大」を気取るものですからそうなるのです。クラーク時代の初心に還って、パイオニア精神、野心の塊のような若人を育成する機関にすべく、衆知を集めて大改革をするのです。北大同窓会のような現在の道庁にその発想は無いことでしょうから、新知事、先ずはゆるりと、北大生に在学中1~2年の海外留学を義務付けては如何でしょうか。北海道の急務イコール国の急務なハズですから、国に訴えてそのように資金繰りして貰いましょう。教育は必ず元を取れる投資なのですから。北海道は必ずや大きく変わります