39.「ヴィンヤードって何?」

2015/07/21

 Vineyard。辞書を引いてみて下さい。正確な発音はヴィニヤドです。決してヴィンヤードではありませんしヴァインヤードでもありません。Vineぶどうの木+yard畑=ぶどう畑、それが転じてワイン畑とまで言い切る人もいます。
 さて岩見沢地区のワイナリーを紹介する北海道庁の発行するマップに「ヴィンヤード」が幾つか登場します。そもそもワイン作りは国の免許事業のハズです。それをぶどう畑を少し経営しているからといって、ワイナリーの振りをすることは厳密には酒税法違反となります。しかもこの法律は国税庁や国税局、税務署が所管していて、決して道庁でも空知振興局でもないハズです。私の目には公けが他の公けの権限を侵犯しているように見えます。権限もないお役所が岩見沢地区の怪しげなぶどう農家にだけお墨付きを与えて、我が余市に居る38軒のワインぶどう農家は無視というのが現状です。即刻ワインマップの刷り直しをすべきと提言します。勿論ヴィンヤード群は削除してです。
 それにしても、これらの怪しげなヴィンヤード群の当主達は近くの小さなワイナリーで「委託醸造」していると主張しています。自分達は免許を持っていないけれど、その醸造所で自分達の手で作っているのだから、自分の作ったワインだと。この点も私の知るところ明確な酒税法違反です。しかも自分の持ち寄ったぶどうに余市産のぶどうを加えて自分の名前のラベルを貼る。
 お分かりですね。P.B.(プライベート・ラベル?/プライベート・ブランド)のワインは、ですからとても怪しいのです。気を付けましょう。
 それにしても、かつての栃木県の身障者施設が経営するワイナリーの出身者たちが、北海道に渡って来て怪しげな委託醸造をしたり、ヴィンヤードを名乗ったり、自然派ワインを名乗ったりと、面白いものです。というのも、彼等のふる里栃木県で彼等はずっと輸入ワインの詰め替えをしていたのですから。「昨日犯罪者、今日求道者」で、丸で少年Aみたいですね。
 ちょっぴり付記します。何故Vineyardをヴィニヤドと読むか。これは音声学上の法則によります。 y = i+i 。VineyardはVinei+iardと分解して考えます。royalがroi+ial(ロイヤル、決してロイアルではありません)となるのが如くにです。同じスペリングの文字をフランス語ではroi-ialでロワ・イヤルと発音します。roiは「王様」、royalは「王様の」の意です。Royalが英語とフランス語、real(レアル)がスペイン語と連なります。ドイツ語だけ大分違ってkoeniglich(ケーニックリヒ)です。