162.中国農業大臣来訪
2019/06/22
余市町長がお連れになりました。視察とのことです。頂いた名刺には中華人民共和国農業農村部部長 韓 長賦 (Han ChangFu)とありました。ちょっぴり不思議ですね。我が日本の国字たる漢字。毛沢東時代に国の躍進には漢字の画数を減らすことが必須と、簡体字運動を進めたとはいえ、矢張り日本の漢字のルーツは中国の漢字。
世界一の人口を誇り、農業国としても世界有数のこの国の省庁トップの肩書が「部長」です。この階級称なら人口1万8千人余の我が余市町にも2~30人居そうです。勿論何度か握手して大変立派な人物なのは分かりますし、物言いもいわゆる大人風です。その人物が「農」に関することなら何でも見たい聞きたいといらっしゃり、私共(私と妻)に数限りなく質問していきました。真摯な態度に恐れ入りました。
農業農村部(省)という省の名称も心地よく響きました。農村(地方)の在り方をどうしようか、という心意気が感じられます。かつて中川一郎大臣が農林省を農林水産省(短縮で農水省)と看板の懸け替えをしたように、日本中の農漁村を活気付けるべく、幾つか名称改革をしてはどうでしょう。省名はともかく、局のトップに農村漁村局もしくは藻谷浩介氏の掲げる里山資本主義に基づき農漁村経営局などはどうでしょう。ネーミングならば霞が関の知識層の得意とするところでしょうから、是非一考を。
この中国農業大臣は我が社を丁寧に視察後、新潟市で開かれる農業大臣サミットに向かわれました。非常に嬉しいことにお付きの秘書がおっしゃるには、新潟の訪問先にも私の作ったカーブドッチがリストアップされていました。
と、ここまで書いてNHKを観ましたら、辞任したメイ首相の後任たる英国保守党党首選のニュース。5人の候補者の1人が現・農村大臣とありました。でもイングランドなら、そうでしょうね。自分達の国土の大半が農村で、そこは農作物を作る基地であると同時に、常日頃きれいに管理して国全体を心地良い空間に作り上げる。国際観光立国を唱えるのならば、農村美化の視点・思想の育成こそ大切で、「農村省」という呼称もそこから来るのでしょう。